交通タイムス社XaCAR別冊86&BRZマガジンにて掲載して頂いた”ブルーエリアオリジナル14R60専用SACHSレーシングダンパー開発進行状況”の続きとしてご案内。※この14R60専用SACHSレーシングダンパーkitの発売元はブルーエリアさんですので、製品のお問い合わせ等ございましたらブルーエリア(マイネッツ浦和美園店)マスタースタッフ高木さんまでご連絡お願い申し上げます。
前号(XaCAR014号)では14R60の純正スプリングレート(Front10kgf/mm、Rera14.5kgf/mm)をテスト開発中のザックスレーシングダンパーにセットして、ジャーナリスト山本シンヤ氏によるプレインプレッション。乗ってみたらダンパーレートが暫定仕様にも関わらず”至って好印象”、、、ザックスレーシングダンパーってどれだけ凄いの?この疑問と今後の課題を含め、今回は製造元の株式会社アネブルAP事業部の蘇武さんを交えた仕様変更会議を埼玉ブルーエリアにて決行!開発の途中経過をご報告致します。
発売元であり開発責任者(ラベルのネームにも注目して下さい)ブルーエリアマスタースタッフ高木さん曰く「スプリングレートはこのまま(14R60純正同等)で行きます。後はダンパーの減衰と、ストロークの見直しです。特にリア側のストロークがもう少し欲しい。」
現状のサスペンションを測定(フリー長&1G長)する蘇武さんからアドバイス「想定車高がほぼノーマル、下げても15mm程でしょうかね?フロントは比較的楽ですね。リア側は、、ダンパーケースの新造と、アッパー部分のダイレクトマウントにする事で約25mmストロークが確保できますね。兎に角リア側が課題です。」とスケールにて測定しつつ、設計メモを書き上げる蘇武さん。
リア側に比べてフロントはほとんど問題がなく、高木さんのリクエスト(14R60応力対応)のスプリングレートに併せて減衰バリエーションを見直し。
14R60特有のフラットボトム構造をブルーエリア高木さんがアネブル蘇武さんに説明中。ロアアームの適正位置も確認。
アネブル蘇武さんから86特有の車高に関する様々なレクチャーを頂き、目指す性能を装備した実製品に向けて具体的な改善策がほぼ決まりました。リアスプリングをダイレクトマウントすれば、その分ストロークが稼げますね、、。あとは、、数パターンの提案を考えてみます!と。無事会議終了。ドイツのことわざで”本物は最後に来る”と言う言葉があります。真の性能を追求するには個々のパーツ精度と組立技術、そして”考える時間”が必要なんですね。答が出るまで考えて、ドイツマイスターの教えに沿った仕立てが今から楽しみです。次号で完成したブルーエリア14R60ザックスレーシングダンパーに乗れる事を期待して待ってます。
えー、これが唯一の私の仕事、、記念撮影(汗)。
※株式会社アネブルについて/ドイツZFレースエンジニアリング(SACHSブランドのレース部門)社とオフィシャル&テクにカルパートナーシップメントを結束する日本国内唯一のザックスレースダンパーサービスファクトリー。SC430時代のトヨタGT500のフットワークを担ったザックス+アネブルの実績は、関係者だけが知る事実。現在は各レースチーム、有力チューナーへの製品開発&供給を行う。常用車用サスペンションセット”ザックスパフォーマンスコイルオーバー”のオーバーホールもアネブルの仕事となる。