苦悩の開発現場

アニョキング ドライビジョン FA20チューニングアニョキングこと、Drivision-ECU代表今市社長の開発現場のワンカット。Drivision社の86&BRZ用チューニングECU開発当時から製品テスト&レポート&ミーティングに参加させて頂いておりまして、その開発苦労を私が100%理解して皆様にお伝え出来れば今の100倍以上売れる気がします、、もとい、100倍売れなくてもインストールして下さったユーザー皆さんの満足度が10倍になれば嬉しいです。

アニョキング ドライビジョン FA20チューニングDrivisionの主要エンジニアさんは2名(他海外メンバーは謎)でプログラムの基本骨格を創造する馬先生と、プログラムを更にチューニングするアニョさんの葛藤がDrivision-ECUにおける最大の効果だと感じます。メーカーのECUエンジニアを上回る高い理想値(燃焼効率&環境性能とパワーバランス)を掲げる馬先生のプログラム、、イメージ的には”完璧な理想”で、乱暴な例えになりますが「クランク回転のロス(抵抗)になるからエンジンオイル要らない」みたいな感じ?理想値達成の為にドライバー側への入力要求(ドライビングスタイル)も高くなると思います。メーカー系テストドライバーが一定環境で走れば凄いプログラム効果だと思いますが、当然ユーティリティーに問題がありますよね。そこで必要になってくるのが”性能のバランス化を測る”<これがアニョさんの仕事です。アニョさん曰く”人は失敗する生き物。だからECUにもどんな入力に対しても柔軟なレスポンスが出来る余力が必要。”と。私がよく言う山の頂上(最高性能)より少し下山した7合目(安定性能)が人にとっての本当の使いやすさ、、コレの事です。人間と機械の在り方、アニョさんと久々会う度この話になります。お互いの理想はほぼ同じで、設計性能を忠実に実行できるドライバーになりたい、あわよくば部品の一つとしてクルマになりたい、、>つまり理想は馬先生と同じなんですね。ただし人間だもの(笑)、間違えもあるし、楽したい欲求もあります。人間感覚に沿った調律こそがDrivision-ECU最大の優位性で、FA20のチューニングプログラムはECU本来の性能”学習機能”を100%生かしたセットアップですので、走る度にドライバー(の入力に対して)寄り添う数値を構築し続けます。また最近知ったのですが、アニョさんはよく”ひも付け”と言う言葉を使うのですが意味が?でした。超ひも論的なECU用語?ではなく、一つのプログラム(例えば燃料噴射の量と時間>燃焼温度>燃費等々)に関連したプログラムを紡ぎ出して途切れのない連係チューニングを構築する事で、その構築範囲は元の(純正)プログラム全域に及ぶようです。アニョさん曰く「全部読んで書いて、チューニングしない部分はノーマルプログラム同等を書き込みパッケージング化している。」との事です。その作業、、電子の荒野を彷徨い、一つ一つのプログラムを読み解き、調律を施し、試行を繰り返し、関連するプログラムを同じプロセスで繰り返し、全てを繋ぎ合わせる。、、、想像しただけでも気が遠くなりそうです。日々精進。

■FA20ECUのマスターピース