岡部いさく先生の”クルマが先か、ヒコーキが先か?”と言うコラムが好きでした。”クルマと飛行機のデザインとエンジニアリング転用”と言う観点から、資料見聞を紐解き、時には独特の妄想まじりの解説に、”ふむふむと納得”していました。飛行機を語る岡部先生の嬉しそうな表情は、ホント好きなんだろうな~と思わせます。さて、写真のDUCATIのタンクキャップに注目して下さい。エアロクイップ式フィーラーキャップ。航空機技術転用製品の代名詞。磨き込まれたハンドメイドと思わしきアルミタンクのぼこぼこ感との相性バッチリですね。フェアリング内のオフセットされた左右のメーターと絶妙配置の警告等。いい感じに仕上がったバイクは(クルマも)オーナーの「ひとどなり」が伺えるように思います。マシンは自分の分身ですからね。
愛用のトランクRimowa(リモワ)を写してみました。波々した外板がユンカース(ドイツの飛行機)みたいで格好いいでしょ。このリモワトランク、質実剛健の国、ドイツ製なんですけど以外にヤワ(メーカーは柔軟性と言っている)で、すぐにヘコみます。大型の方は永年詰め込んで来たので、膨らんで少し容量が増えているかもしれないです。10年前にフランクフルト中央のスーパー”KAUFhOF(カウホフ)”にて購入。当時ですからEuroではなくDM(ドイツマルク)にてお支払いした記憶があります。以来、ずっと旅の伴侶として一緒に戦い続け、幾度となくフライトをこなし無事帰還しています。トランクの傷、ヘコミも旅の良い思い出、、普段は全く気にしませんが、写真をじ~っと見ているとそんな気になってきます。こういった個人的”愛着感”は、クルマのボンネット、フロントバンバーに付いた飛び石傷に通じるものだと思います。僕は未だに”ボンネットの飛び石傷は走り屋=格好いい”だと思ってまして「また旧いね~」と言われそうですが、自分とマシンが共有した軌跡ですから”あばたもえくぼ”です。