スバルBRZに続き、ついにトヨタ86の生産も終了したようです。86は約半年前から受注生産に切り替わってますので、今から新車が欲しい人は頑張って探して下さい。思えばこの86が自分の会社を持つきっかけになって、現在起業6期目の折り返し。86があったから何とか今まで続けてこられました。お取引して頂いている販売店皆さん、各パーツユーザーさんには本当に感謝しております。改めてありがとうございます。生産が終わった1型86、自分もユーザーの1人ですので、メインテナンス+安全でバランスの取れたアップデートのご提案と、一つ前のモデルになった事での多様性を考えつつご提案を続けて行きたいと思っております。勿論、法令厳守&オリジナルの設計思想から逸脱しない事が大事で、当初からの弊社ヴェルナー86チューニングにおけるキープコンセプトです。自分と86、高揚感のある操縦感覚&共に進化するドライバーとマシンの正しい在り方を考えつつ 日々精進
「86&BRZ」カテゴリーアーカイブ
WINDING WORKS
ここ数日群馬山間部は春の陽気。弊社テストコースにもライダーが増えてきました。本格的なシーズンに備え、86TRD14Rにコーヒーサーブツール一式を積んでココの場所で移動式コーヒーショップ計画の下見(嘘です)。
テストコースを往復している理由はコーヒーショップ計画ではなく、2号機86TRD14Rに搭載したドライビジョンFA20ECUチューニングと、エンジン回転降下プログラムの検証。どこまで回してクラッチを切るか?変速のタイミングは人それぞれですが、ドライビジョンECUを搭載しているユーザーさんが、86&BRZを気持ち良く動かす事(自分と同じ状況)を考えフィーリングを取っています。エンジン回転降下速度が速くなってもドライビジョンECU特有のワイドレンジのトルクバンドがありますので、使いやすさを損なうような事はありません。ドライビジョンECU今市社長曰く「性能と使いやすさは目標達成で、ドライビジョンはいよいよ次のステップ”官能性能(気持ちさ性能)”だよね。」と。既に販売終了したクルマ(FA20搭載BRZ&86)ですが、まだまだ新規開発を続け、掲げた理想を追記して行きます。 日々精進
トヨタMTスポーツカー3台一気乗り
一気乗り、、実はチョイ乗りだったのですが、カートップ誌/ベストカー誌のような”キャッチ(つかみ)”で興味を持って頂く作戦です。前列からGRスポーツC-HR、D型86TRD14R、GRヤリスRZ-HP1stエディション。この3車種ノーマル状態でのインプレッションは各専門誌&WEBでご参照頂き、今回は現状の3台を同時に乗って”自分がどう感じたか”の報告です。先ず一番前のGRスポーツC-HR。GRガレージさいたま中央店さんのデモカーで、日本初のドイツ製ザックスパフォーマンスコイルオーバーを装着(ライドテスト&微調整完了)したマニュアル車。以前サスペンションの換装直後に乗ってますが、フィーリングが更に良く感じました(製品も入荷したようですので、近々しっかりインプレッションレポートを書きます)。総評として違和感なし。続きまして一番後ろのGRヤリスRZハイパフォーマンス1stエディション。標準のミシュランPS4Sからヨコハマ/アドバンネオバAD08Rに換装済みで、もしかしたらアドバンの方がノーマルサスペンション合ってるかも?と思う次第で、こちらも違和感なし。つまり、GRスポーツC-HRと、GRヤリスRZは自分が乗り馴れたドイツ製の床(プラットフォーム)の”カッチリ感”と、完成度の高さをチョイ乗りでも理解出来きました。日本車一辺倒の方が乗れば新鮮でしょうが、ドイツ車を散々やってきた自分の感覚で言えば”違和感なし=普通にドイツ車”です。事実、ヤリスRS(FFモデル)を試乗した後、ワーゲンUP-Gti(VAG-NSFプラットフォーム車両)に乗り継いだ印象も床の硬度&強度感覚は同一線上にあると確信しました。トヨタTNGAのプラットフォームはドイツ製、、何て書いているジャーナリストさんは誰も居ませんが(清水和夫先生と、黒沢元治先生は知っているはず)つまりそーゆー事です。スイマセン、話の前振りが永くなりました。3台乗り継いで自分が一番違和感を感じたクルマが自分の86だったって事がホントにびっくり(笑)。タイヤ&サスペンションの動きをボディシェル全体で受け止めている感じです。TNGA(C-HR&GRヤリス)の場合、タイヤとサスペンションの入力を床面(サブフレーム+床+前後サスペンション&スプリングアッパー取り付けインサイドパネル+剛性補強)で収まるのですが、86の場合はボディ全体が動く感じで、多分動いていると思います(踏んでる86はルーフピラーにしわが寄る/リアル湾岸ミッドナイト的都市伝説)。余裕のないギリギリの設計の上に成り立っている86で「そんなにボロいの?」って言われればそーかもしれません。ホイールのインセットを5~8mm変えただけで走りに支障が出る程です。慣れた方を選ばず、違和感を感じる方(86)を選んだ自分の選択に答はまだ出ませんが、趣味性の高さと、儚いスポーツカー(笑)感でOK。ギリギリのバランス感を保ったまま、少しづつのアップデートを続けて行く事が86の楽しみの一つ。開発エンジニア皆さんの苦労の結晶”TOYOTA86”に感謝 日々精進
ザックスパフォーマンスコイルオーバー
コロナ禍と緊急事態宣言下ですので86の試乗会告知ページは現在閉鎖中です。毎日結構なPVがあり、皆さん”一度乗ってみたい/興味を持って頂いている”と手応えを感じて居たのでありますが大きな間違いでした。多分「こんな時期に試乗会を告知して売上を目論むケシカラン奴」な感じで晒されていたのかもしれません。考え方によっては、気にして頂く事は有難い(結果的な宣伝につながる可能性もある)のですがクルマの趣味の部品はどう考えても不要不急じゃありませんから。と、言う事で試乗会の開催予定はありませんが、86&BRZ用ザックスパフォーマンスコイルオーバーの国内在庫は確実に減っております。コロナ禍の今だからこそ、クルマとの対話を楽しむツール(ザックスパフォーマンスコイルオーバー)に投資してみませんか? 日々精進
タケダエアクリーナーとドライビジョンの新制御
2号機のD型86/TRD14RにFA20ドライビジョンチューニングECU+テストプログラムをインストールして1ヵ月。これで1号機のA型86(ドライビジョンECUインストール)とホボ同じ動力性能が手に入りました。微速、低速、中速、アクセルの付き、加速感&トルクの谷が改善されたおかげで使えるエンジン回転数とギアポジション、特に高速道路での6速が使いやすくなりました。低回転でトルクが発生するので燃費を気にする方にもオススメです。一方、120を超える高速域ですがA型1号機より遅く状況を考えた結果、A型~D型のプログラム差ではなく、車体の物理要素”ウイングのエアロダイナミクス効果=空気抵抗”って事で納得。30mmも車体を下げる力(地面に押し付ける)を発生させる訳ですからその分速度が乗らないのは仕方ありません。一方、テスト中のエンジン回転降下プログラムの方は至って快適であります。もーしばらく走って効果効能をご説明致しますね。さてさて、長くなりましたが本題のAFEタケダモメンタムスポーツエアクリーナー(上画像)。サードパーティー製品ではありますが、吸気効率(性能)を数値化表示している信頼のおけるブランドで、弊社からも結構な台数を販売させて頂いております。で、このAFEタケダモメンタムの吸気数値CFDデータを元に、エアフロの制御を全く新しく構築して高効率を狙うプログラムの準備中であります。もちろん製作はドライビジョンECU。プログラムは目下作成中(ほぼ完成のようですが)。時期を見て2号機に追加インストール&テストを開始します。と言う訳でありまして、モデル末期のトヨタ86(もうすぐ販売終了)、スバルBRZ(販売終了)ではありますが、ドライビジョンECUを使って更なるパフォーマンスの向上が可能です。テスト進行は随時ご報告致しますのでAFEタケダモメンタム+ドライビジョンECUユーザーの皆さんは特に期待していて下さいね。 日々精進
エネルギーの還元
FA20エンジンのクランク&コンロッド画像。自分にはかなり華奢な感じに見えました。86&BRZに搭載されるFA20エンジンはピークトルク回転時と、ピークパワー回転時にエンジン振動が最大になります。過給機を搭載した場合、振動は更に大きくなります。エンジンの振動はクランク回転エネルギーをスポイルして結果パワー&トルクのロスとなります。エンジン振動を吸収してクランク回転エネルギーに還元するフルーダンパークランクプーリーなら純正プーリーと換装するだけで性能が得られます。カタログスペック200psになのに実測170ps前後の86&BRZ用FA20エンジン、、失った30ps前後のロス(パーツ精度、組立公差)の推定最大50%をエンジンに追加負荷を与える事無く取り戻す還元性能。86&BRZ用フルーダンパークランクプーリー累計装着販売実績全国ナンバーワンのマルマン・モーターズさんにてフルーダンパークランクプーリーを装着ご購入下さったユーザーさんから「エンジンが喜んでいる」と言う素晴らしインプレッション頂きました。ノーマルクランクプーリーからフルーダンパークランクプーリーに換装した事による振動軽減はエンジン音(空気の振動)の変化、ステアリング&シートから伝わる振動の軽減、エンジンレスポンスの変化と様々、その現象全てが”元々の、86&BRZ用FA20設計/理想スペックに近付いた(ように感じる)”=エンジンが喜んでいる。その喜びはドライイビングプレジャーに還元されます。機械と操縦者の共鳴(ハーモニー)を創り出すパーツって考え方もアリな気がします。 日々精進
クラブスポーツJDM
サンダアボルトジャパンのスタッドコンバーションkit”クラブスポーツJDM”。標準がボルト留めの輸入車と違い、純正のスチールスタッドを抜いてチタンスタッドに換装の後、付属のチタンナット(60°テーパー)でホイールを締め込みます。純正のスタッドネジピッチがスバル基準の1.25に対して、クラブスポーツJDMのスタッドネジピッチはトヨタ基準の1.5に変更されていますので”気持良く回る”感じ。純チタンパウダーから鍛造成型された40ヶのパーツ(スタッド20本+ナット20ヶ)でホイールハブ周りのアップデートが完成します。ナットの形状が60°テーパーしかありませんので平面ナット採用のGRヤリス純正BBSホイールには装着不可でした。
上から見るとこんな感じ。同じ鍛造18インチを使う170名のTRD14Rユーザーさんにアピールと、同じデザインでマグネシウム鍛造18インチの14R60ユーザーさんにもお勧めの逸品です。
純正スチールから鍛造チタンに換装してマイナス280グラム。 日々精進
DDM-86&BRZカプラーオンエアバックハーネス
イタリアのDDM(デイリードライブモータースポーツ)社から新製品が発売されました。86&BRZ用純正ステアリング延長コラムのオプションパーツで”カプラーオン”のエアバック延長ハーネスです。DDMでコラム長が伸びた分、この追加配線(ハーネス)で対応が可能となりました。税別定価¥3,000-(2021年1月16日現在) 皆様よろしくお願い申し上げます。 日々精進
リバウンドストローク
ザックス車高調整こと、パフォーマンスコイルオーバーを装備した2号機86のジャッキアップ風景。画像だけみれば「普通ー」って思うかもしれませんが、車高調整式サスペンションで純正同等のリバウンド(伸び)ストロークがあるって事がパフォーマンスコイルオーバーの可視化した性能表現の一つです。普通のサードパーティーブランド/製品であれば”チューニングパーツだから多少のリスク(ストローク減少による路面接地性能の低下)は仕方ない”でOKなのでしょうが、世界の自動車メーカーを影で操る&モータリゼーションにおける社会的責任を負う技術集団ZFの製品においてはNG。レース用ダンパーは別として、ナンバープレートを装着し、一般道路を走る為の製品であれば安全性能(路面追従接地性能/ホイルストローク)は純正品同等が製品化する為の必要条件。自分でも2セット使い続けてますが、長いホイルストロークの恩恵は安全性能は勿論、ドライブを快適に楽しむ性能に直結しています。ワインディングを積極的に、具体的には段差のあるインラインを”ダダっ”と普通に通過したり(無理しないで下さい)。クルマとの対話を趣味とする方々にもオススメです。
ここで在庫状況のお知らせ。ドイツZFレースエンジニアリング社製SACHS(ザックス)パフォーマンスコイルオーバー86&BRZ用(品番000299)国内在庫2セットとなりました。昨年末にGRガレージ長野店の86オーナーさんが「過給機積んだのでちゃんと動く(路面追従性能)サスペンションにしないと死んじゃう&乗り心地性能も向上なので助手席効果(彼女さん対策)にも期待」とご決断&ご購入頂き感謝!ありがとーございます。また先週末には昨年11月の富士86スタイル出展ブースにお立ち寄り頂きご相談させて頂いたオーナーさんもリッチなストローク性能に興味があったらしく「WRC4年連続優勝して勝ち逃げ(VWレーシングポロWRC)したSACHSブランドのアシを手に入れたい」って事でGRガレージ豊田元町さんにてご購入下さいました。ありがとーございます!TRD製86ラリーダンパー価格の15.8%で手に入るザックスパフォーマンスコイルオーバー。しかしその性能も15.8%って事はありません。お値段以上のサスペンション性能を装備して安全で快適なスポーツカーライフを楽しんで下さい。 日々精進
年越し案件その2
年越し案件(その2)は趣味じゃなく仕事の方。ドライビジョンECU86&BRZの新しい制御をミックスしたプログラムの長期テストを静かにスタートさせました。V1>ジェネシス>ファイナルと、バージョンアップと共に熟成を重ねて8年目の今年、FA24(2.4リッター)積の新車リリースもありますが、そんな中でも「まだ2リッターFA20の86&BRZはECUで良くなる!」と開発を続けるチームドライビジョン(ジョブス今市社長と、ウォズニアック主幹エンジニア馬先生)はホント凄いと思う。ECUチューニングビジネスをスタートした当初は多方面から”強力なご指導”を頂いたとドライビジョンECU今市社長がおっしゃってましたが、黙々と開発を続ける事、ブレない開発指針(絶対的な安全性能と使いやすさ)と、この姿勢に多くのユーザーさんの共感があって現在に至ります。ダイナパック等、一定条件下でのMAXパワー&トルクを追わない事で手に入れた多くの性能はご購入下さったユーザーさんに100%還元(いつでも安心して使える事)出来ている唯一で孤高のECUチューナーが現在のドライビジョンにおける立ち位置。さて、これが最後の完成(製品名がファイナルですが)ではないかもしれない。以前に何度かブログに書いた記憶があります。書いた時は”かもしれない>可能性の想像”でしたがそれが現実となりました。8年前、製品化される以前のドライビジョンECUに最初に乗った自分の因果と言いますか、役目と言い聞かせテストを開始。ジョブス今市社長と、ウォズニアック主幹エンジニア馬先生に「なんで自分がテスト役なんですか?」と聞いた事はありませんが、選定事由は想像がつきます。自分が普通の人(ECUの制御が解らない+普通のドライビングスキル+高卒w)でつまり想定されるユーザー(普通の人)の中心点に在るって事でしょうね。制御を理解するより、運転していて実際の動きをどう感じるか?メーカーのテストドライバーであればイロイロ考えなくちゃだと思いますが、自分の場合は”気持ちきいいor気持ち悪い”を評価して行きます、、、と、書いてますがどんどん細かく深い領域でやってる感で、もし高評価であっても大野田さん(XaCAR別冊86&BRZマガジン編集長)の取材はもらえないと思います(汗)。
ドライビジョンECUツカサ女史(ホームコース筑波1000のBRZランナー)のオペレーションにより2号機D型86TRD14Rに搭載されたECU-IDをピックアップ。通称”さよならの儀式”。ノーマルのD型ECU制御からドライビジョンECUに換装準備完了!
ドライビジョンECUジョブス今市社長の作業風景。ドライビジョンECU主幹エンジニアのウォズニアック馬先生が設計したプログラムを2号機のECU-IDに併せてリプログラム。
インストール風景。ジョブス今市社長曰く「馬先生から2つのプログラムが送られてきたから順番にインストールして試乗ね」と。インストール&試乗x2回を終えて”選択”、、自分が即答で決めた1つが”いわゆる正解”だったようです。設計したウォズニアック馬先生はもちろん、現場でセットアップしたジョブス今市社長も設計図(数字)からエンジンがどのように動くのか解る人(当たり前ですが)なので「それを選ぶと思ってた。」と言われて一安心。長くなりましたが今回のテストプログラムは通常のFA20ドライビジョンECUファイナルを元に、エンジン回転の下降調整を追加しました。アクセルオフ&クラッチを踏む事でエンジン回転がノーマル状態より速く&スムースに下がります。「何のために?」って方には必要のない制御だと思いますが、ドライビジョンECUユーザーであればシフトアップ毎にトルクのスタートポイントにエンジン回転があればその分踏める(クラッチリリースと同時にエンジン回転数にトルクの付きがバランスされる)性能です。人の作業ですから、クラッチの操作時間差などありますが、特殊なドライビングスキルを持たない普通のドライバー代表の自分が使えているので初見感触は”手応えアリ”です。2.0~2.2リッターの空冷911のようなクラッチオフで”ストン”と回転が落ちる訳ではありませんがAMG-M139エンジンを載せたA45のアクセルオフ(IN&EXバルブが強制閉鎖)の状態に近いかもしれませんね。ですので時間と距離を稼ぎ、シチュエーション(操作)パターンを繰り返ししばらく走ってみます。体感効果は次回更新まで今しばらくお待ち下さい。 日々精進