最初にその姿を見たのは半年ほど前。自宅付近のコンビニ(多分レシート時刻と距離の申請)から伊香保への山道に向かう自転車1台。深夜の土砂降りでサイクリングじゃないのは一目で分かりました。細い銅管組みロードジオメトリープラスアルファのホイルベース長と比較的長めのシートチューブ。700Cの細いタイヤには泥除け装備、、孤高のブルベ仕様。話には聞いておりましたが、実際居るんですね。夜の大雨で一人で自転車に乗って己の記録を静かに刻む人、、衝撃でした。私も仕事柄そーとー数寄者も部類だと自負しておりましたが、これを見て圧倒的な敗北感と怖さに襲われつつ、とりつかれたようにペダルをこぐ崇高な行為に感動すら覚えました。ブルベが何なのか?私も正確にはお伝えする知識がなく、例えるなら”渋谷交差点等で毎夜毎回繰り広げられるコスプレをしつつのお祭り騒ぎを、人気のない夜の東扇島の更に端の鋼管橋下で1人「ハッピーハーロイン!」と楽しく叫ぶような感じです。そこには群れない、お互いのハイタッチない、共感もない、イイねなんか知らない。ただ一人黙々とペダルを漕ぎ、距離感が崩壊した自らの意志を持って(想定200km以上?)走る。、、「それ楽しいの?」って思いますよね。答は?ですが「アメニモマケズ、キニモサレズ」の宮沢賢治に一番近い存在かもしれません。 日々精進