揺れて湘南(RS-1実測テスト、トレッセ湘南さんにて)。

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終に、、禁断のSDL測定に踏み切りました。クルマのフットワーク稼働率が如実に数値化されてしまうドイツのボッシュ帝国が誇る禁断の測定機SDL(ServiceDiagnoseLine)でRS-1を装着したR56のポテンシャルを測定しました。ある意味自虐的行為、、良くても悪くても”正直に書く”と、覚悟を決めて。

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社内からは「そんなに真剣にならなくても、、そもそもダメだったら絶対に売れなくなる訳じゃない?どうするの?」等と圧力がかかりましたが僕はドイツザックスレースエンジニアリング(SRE)社の実力を信じてますから”ドーん”と行きましたよ。そして今回のRS-1+R56の測定対比はノーマルのR56ではなく(なんだよ、、って言わないで下さいね)バイエルンとZF-SACHSが誇る現スポーツモデル最高峰マシン92M3ドノーマル!!!?OEM(BMWAGに対するZF-SACHSのリードサプライ、E92M3用ダンパー供給)でのモラルあるスポーツ性能と、アフターマーケット(チューニング市場)のR56用RS-1!「92M3とR56を比べる意味はあるのか?」何て文句は受け付けませんっ!たまたまボッシュのテスターにノーマル92M3のテストデータが残っていたって事と、どちらに優劣が付いても身内の問題で片が付くって事でご了承下さい(R56の純正ダンパーはデルファイさん製です)。

因みにノーマルの92M3(ザックス製EDC純正装着)、、対角線の稼働率、、驚愕の100%同調!こんなクルマはそうそうないよ。とはボッシュのオペレーター氏談。果たしてRS-1装着R56がこれを超えられるのかっ??

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フロントセクションです。テスターの上でフロント左右が”ゆっさゆっさ”揺らされます。低周波~高周波入力の結果、残念ながら左右誤差3.6%(ノーマル92M3の左右誤差0%)まあこんなもんでしょう。全域においてフラットな追従を示すグラフが出ましたし、、部分的に92M3を凌ぐ追従率(同条件下ノーマル92M3>84%、RS-1付きR56>87%)が出ましたよ。乗員1名、対車両重量とホイルベースを考えたら上出来じゃないでしょうかねー。

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リアセクションです。ノーマルの92M3に勝ちました!左右バランス誤差0%!ノーマル92M3も0%でイーブン。対する追従率81%(同条件下ノーマル92M3>80%)どうですか!RS-1ナカナカでしょー。わーい!またこのテスト結果からR56に対するSREの意図がシッカリ読み取れました。フロントセクションのフラットな追従グラフに対してリア側は中間振動域の減衰を弱めるスカイフック(理論)を実践しておりました。短いホイルベースで圧倒的な追従性&フラットライドを目論んだ結論がここにあるようです。またRS-1+R56の副産物性能である”乗り心地”の秘密もココラ辺にあるように思いました。

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今回のデータ測定はトレッセ湘南さんのテクニカルオペレーションを取得したエンジニアさんに測定して頂きました。このエンジニアさん、、何処かで見覚えがありますよね~本牧戦線お馴染みのキャンドルジローこと門橋良幸さん。ご覧の通りモニターにエラーメッセージ(再起動で正常動作になりました)が出ても動じません。それは歩兵の本領、、と言うか場数の踏量。俺達は勝たなくとも負ける事は無い同士!門橋さんこれからもよろしくねー。さて、今回ダンパー実測テストにご協力頂いた”トレッセ湘南”さん。ボッシュテクニカルサービスを併設した車両販売からメインテナンス&チューニングサービスまでお任せ出来るドイツ&ヨーロッパ車専門店。ダンパーテスターにご興味がある方は是非とも”トレッセ湘南”さんに連絡してみて下さいねー。